芯を替えても火が消えない!?水を吸ったストーブの「内部の歪み」を叩き直す!

「芯を新しくしたのに、なぜか動きが重い」「消火レバーを叩いても、最後まで芯が落ちきらない」 ストーブの芯交換をご自身でされた方や、他店で断られた方から、時折そんな相談が寄せられます。
実はこれ、単なる「芯の不良」や「汚れ」ではないことがあります。
今回は、水を吸った芯が引き起こしたストーブの『骨折』とも言える個体を、執念で蘇らせました!

【水を吸った芯が引き起こす、目に見えない破壊】

今回持ち込まれたのは、コロナの大型ストーブSL-66D。
一目見て、原因はお客様から事前にきいておりましたが、灯油に混じった「水」です。
つい最近同じ症状のストーブを修理しましtが今回のほうが重症です。
水を吸った芯は、まるでカチカチに固着。緊急消火レバーはギリギリ機能するかな?という危険な状態でした。

通常の修理(芯交換)なら芯を替えて清掃すれば終わるはず。
しかし、新しい芯を組み込む際に、手に伝わったのは物理的な違和感でした。
ある地点から、急激に芯の動きが「ぎっちぎち」に重くなるのです。

芯

【「汚れ」ではなく「部品の歪み」】

清掃も脱脂もOK!
案内筒(燃焼筒)の内側も綺麗にしてある…でも動かない。
そこでもう一度分解をして、芯を保持する銀色のパーツ「芯ホルダー(ガイド)」をチェックしました。
結果として判明したのは、ホルダーの歪みです。
水を吸って巨大化した芯が、逃げ場を失って金属部品を外側へ押し広げていたのです。
この数ミリの歪みが、筒との間に猛烈な摩擦を生み、安全装置のバネの力すら跳ね返していました。

【工具は使わない!】

ここからが当店の真骨頂です。
この手の歪みは、ペンチやハンマーなどの工具で無理に直そうとすると、金属が伸びたり変な癖がついたりして、余計に状況を悪化させることがあります。

なのであえて工具を使わず、「素手」での調整を選択しました。

  • 案内筒との兼ね合い: ある程度調整したらホルダーを一回一回案内筒へ丁寧に出し入れします。
  • 違和感の特定: どこで「カサッ」と当たるか、どこで抵抗が増すか。指先から伝わる振動を頼りに干渉箇所を特定します。
  • 手作業での成形: じわじわと力を込めて歪みを手で曲げていきます。

最初はガイドを入れようとしても引っ掛かって入らない状態でしたが、調整をして最終的にはスッと入ってスッと出てくるようにしました
難しく書いてみましたが、要は手で曲げてまん丸にしました!
もうハンマーで引っ叩いてやろうかと思いましたが、変な癖がつくと余計厄介だったので時間が掛かっても急がば回れで手でやりました。

【復活!「ガシャン!」と響く安全の音】

ガイド調整格闘の末、耐震自動消火装置の重りを動かした瞬間、芯が勢いよく「ガシャン!」と下まで落ちきりました。
(※芯を最大まで上げきるとわずかに渋さは残りますが、通常使用において安全に消火できるレベルまで復活しました!)

ストーブは火を扱う道具です。
いざという時に「確実に消える」ことが、何よりも大切です。
今回のように水が入ってしまった場合や芯が重くなったのが原因で芯交換をしても「調子が悪い」「レバーが重い」と感じたら、それは今回のように歪みが出ているかもしれません。
そんな時は無理に使用せず、お近くのお店に持ち込んでください。
火事になってからでは遅いので…

Q: 芯交換をしても消火レバーが重いままなのは故障ですか?

A: 故障の可能性が高いです。
芯が膨張した際の圧力で、内部の「しんホルダー」が変形している可能性があります。
金属の歪みは清掃では直らないため、微調整や修復が必要です。

Q: 耐震装置を作動させても芯が少し浮いてしまいます。

A: 危険な状態です。
芯が完全に下がりきらないと、緊急時に消火ができず火災につながる恐れがあります。
内部部品の歪みや芯の取り付けミスが考えられますので、直ちに使用を中止してお近くのお店にご相談ください。

Q: 修理ではなく買い替えたほうが良い目安はありますか?

  • A: 内部のサビ・歪みが激しい・調整だけでは安全性が確保できない・複数部品の交換が必要で合計すると新品の方が安くなる、などの場合は、買い替えをご提案することもあります。
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