鉄フライパンを「科学」で使いこなす!
「鉄のフライパンに憧れて買ったけど、うまく使いこなせなくて……」 そんな理由で、棚の奥に眠らせてしまっていませんか?
鉄は、実は理屈さえ分かればこれほど扱いやすく、料理を美味しくしてくれる素材はありません。
温度と油の関係さえ理解すれば、テフロン級の非粘着性と、プロ級の仕上がりを同時に手に入れることができます。
今回は、長く使える相棒にするための方法を解説します!
料理を劇的に変える「鉄」の特性
なぜ鉄で焼くと、お安いお肉も「ステーキハウス」の味になるのか。そこには明確な理由があります。
圧倒的な「蓄熱性」と「メイラード反応」
鉄はアルミニウムに比べて重いですが、その分「熱を溜め込む力(蓄熱性)」が非常に高いのが特徴です。
冷たい食材を投入しても表面温度が下がりにくいため、短時間で食材の表面を焼き固めることができます。
これが、旨味と香ばしさを引き出す「メイラード反応」(いい感じの焦げ目)を最大限に促進させ、外はカリッと、中はジューシーな仕上がりを生むのです。
焦げ付きを減らす「ライデンフロスト効果」の活用
「十分に熱してから」とよく言われますが、その「十分」を見た目で判断しましょう!
水玉コロコロテスト
フライパンを火にかけ、少量の水を垂らしてみましょう。
- 100℃〜150℃: 水が「ジュワッ」と一瞬で蒸発。まだ食材を入れるには早すぎます。
- 180℃〜200℃: 水が丸い玉になり、バチバチ音を立てながら「コロコロ」と走り回ります。
これこそが「ライデンフロスト効果」と呼ばれる現象です。
鉄の表面に薄い「水蒸気の膜」ができ、その上で水(食材)が浮いている状態です。
この瞬間に油を入れ、馴染ませてから調理を開始すれば、目玉焼きも餃子も、くっつきを大幅軽減できます。
「鉄を育てる」=「ポリマー層」の形成
鉄フライパンが使い込むほど黒光りし、使いやすくなる理由。それは、油が化学変化を起こしているからです。
樹脂化する油(重合油膜)
鉄の表面を顕微鏡でよく見ると、微細な孔(あな)が無数にあります。
加熱された油(脂肪酸)は、酸素と熱の作用で「重合反応」を起こし、目に見えない強固な「ポリマー層」を形成します。
これは、人工的なコーティングではなく、鉄と油が一体化した「天然のバリア」です。
使えば使うほどこの層が厚くなり、サビに強く、食材が滑る「育ったフライパン」へと進化していきます。
失敗しないお手入れと「油返し」
調理の前の「油返し(あぶらかえし)」
調理の直前、温まったフライパンに多めの油を入れ、全体に馴染ませてから一度オイルポットへ戻します。
そして改めて調理用の油を足す。
ちょっと面倒ですがこのひと手間で、ポリマー層の状態が整い、こびりつきのリスクが激減します。
使用後のメンテナンス
- お湯とタワシで: せっかくのポリマー層を守るため、洗剤は基本的に使いません。
- 火にかけて乾燥: 鉄の弱点はサビ。洗った後は必ずコンロで加熱し、水分を100%飛ばすのが鉄則です。
- 窒化鉄ならさらに楽: 最近の流行り「窒化処理」がされたフライパンなら、サビに非常に強いため、保管時の油塗りが不要なものも多いです。
「鉄は一生モノ」と言われますが、正しく手入れをすれば孫の代までだって使えます。
もし焦げ付いたり、サビさせてしまっても大丈夫。
鉄なら何度でも、ヤスリや空焼きで新品同様の状態まで再生させることができるんです。
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鉄分補給になるって本当?
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はい、微量の鉄分が溶け出します。
特に、タワシなどでゴシゴシ洗った直後や、酸味のある食材を調理したときには、食材に鉄分が吸収されます。
現代人に不足しがちな鉄分を、日々の食事から自然に補えるのも、鉄製道具ならではの健康メリットです。
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IHクッキングヒーターでも鉄フライパンは使えますか?
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むしろIHと一番相性がいいのが「鉄」です! 鉄は磁石にピタッとつく素材なので、IHの磁力線を100%熱に変えることができます。
ただし、IHは「底面中央」だけが急激に熱くなる傾向があるため、
いきなり強火にせず、弱火〜中火でゆっくり全体を温めるのが、底の歪みを防ぐコツです。
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トマトソースや酢を使った料理をしてはいけないの?
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長時間煮込むのは避けてください。
酸性の食材は、せっかく育てたポリマー層(油膜)を溶かしてしまうことがあります。また、鉄分が料理に溶け出し、色が黒ずんだり鉄臭くなったりすることも。炒める程度なら問題ありませんが、煮込み料理にはステンレス製の鍋をおすすめします。
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調理後に料理をそのまま入れておいてもいい?
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NGです!鉄分が食材に溶け出して料理が黒ずんだり
鉄臭くなったりすることがあります。
また、サビの原因にもなるので、調理後はすぐに器へ移しましょう。

